漆と木と生きる研究室

  自己でうまく発信することがいいことのようになっているけれど、

なんだかそれを楽しむことができなかったので、自己発信はやめてしまいました。

自己発信、自己完結を上手くすることに時間をかけるより、他のことに時間をかけたい。

作家は個人活動のようだけれど、チームプレーだと思うので、人との共存の中から生まれたも

のは、一人でやるよりも豊かなものになっていくと思う。


 制作することは、「仕事」と呼ぶのがしっくりはきてはいなかったけど、

どうやら自分が日々向き合っているのは、仕事ではなく研究であることに気がついた。

効率を求めることも、無駄を省くことも、量産することもそんなに目指していない。

 お金になるならないよりも、その時間がワクワクできるかってことの方に興味がある。

素材と遊び、向かい合う時間の中から、何か気付きがあるかもしれない。次は少しでもいいものが作れるかもしれない。

制作する時間も、ご飯を作る時間も、散歩も、買い物も、生活も、子育ても、どの時間も自分にとっては研究なんだ。


日常のあれやこれやで制作が思い通りに進まない時も、

「仕事ができない!」と嘆くよりも、「研究が思い通りに進まない!」と言っていた方が周囲のせいにしていないからいい気もする。

漆と木と生きる研究室。

研究には失敗はない。