味の記憶

どうやら先日の熱と喉の痛みは時代遅れのウイルスだったようで、

あっという間に回復したのにも関わらず、味も匂いもぼやけている。

毎日好きなコーヒーは香りもなく苦いし、肉とか魚とか焼く、煮る匂いは

プラスチックを燃やしたような匂いに感じてしまう。

するはずの漆の匂いは無臭。木酢液の匂いも無臭。

腐っているかもしれないものでも判断できない

鼻を摘んでご飯を食べるような具合。

甘さとしょっぱさは少しは判断できるから、

昔の味付けの記憶を頼りにいつものご飯を作っている。


日に日に少しづつ味も感じるから、そのうちに治るんだろうけれども。

これからご飯が楽しくなくなってしまうのか、その先はどうなるのだろうな?

と思いながら、何か美味しく感じることはできなくても栄養は変わらないだろうと食べている。

もっぱらヴィーガン食が調子はいい。


初期に感染した方の不安に比べたら、こんなことなんてことはないので、

これはこれで考えさせられる。