ふつうのお椀

木地を挽く時は、轆轤って愉しいと感じる。

刳りものをするときは、刃物研ぎからはじまって

刳りものは身体感覚が繋がって肌に近い感じがいいなと感じる。

曲物はなんてきもちがいいのだろうと感じる。


漆塗り仕事に入ると、これがやりたかったんだと実感する。

上塗りの仕事は例えようになく、そこで見えている景色をまた見たいと思う。


どの仕事も工程も変わらず好きだけど、

ふつうのお椀を作る時が中でもいちばん好きなのは、

今でもずっと変わらない。