山笑う
春になって山は少しにぎやかになってくる。
桜にコブシ、檀香梅、唐松の芽
枯れた山の景色から色が少しづつ増えて、「山笑う」とはよく表現されたものだ。
ウグイスやキジが休むことなく鳴く。
「こんな美しい声で鳴けるよ。」
「僕はこういうアレンジができるよ。」
「俺はこうだよ。」
「いや、古典が一番。やっぱりこうでないと。」
聞いていると、私はっ!私はっ!
みんな「自分を見て!」と鳴いているように聞こえてくるから面白い。
動物も人も、大人も子供も同じ。
使う表現もことばも違うけれど、
みんな「もっと自分を見て!」と伝えて、誰かに認められたいのは
普通の動物の姿なんだなあと感じた。
もちろん自分もそうだろう。
なんだか面白いなあ。
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